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未知の音楽との出会いかた

  • 執筆者の写真: Kosaku Toyoshima
    Kosaku Toyoshima
  • 2018年8月8日
  • 読了時間: 5分

更新日:2019年11月4日

最近、AIとかスゴいですからね。


iTunesとか、Spotifyを立ち上げるじゃ無いですか、すると、好きなアーティストやジャンルがバルーンで出てきて、選択させられるんですよね。あまり好きじゃないものは消す、という作業も合わせて。

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そうすると、自分のスマホがどんどん自分の好みを覚えていくので、あとは聞きたい曲はAIにお任せ!とまあ、それをすんなりそのまま受け入れる音楽ファンって実は少ないんじゃないか?とも思っております。


まあ、それでも「偶然の出会い」というものもAIによってお膳立てされる昨今ですからね。Spotifyはワタクシ使い込んでませんけれど、なかなか選曲のセンスが良い、という評判も小耳に挟んではおります。


皆さんはどうやって未知なる音楽と出逢っているのでしょうか。


音楽と出会うための媒体とか場って、時代と共に変わりゆくものではありますが、自分の場合は、というと


幼少期は家のCD棚とか、文字通り手の届く範囲で探し回っていた記憶がありますが(ちなみに、初めて自分の意思で購入したCDは安室奈美恵のシングルCDだったと思います。)

中学〜高校になるにつれ、音楽雑誌(Rockin' onとか)読んで、文字情報としてまず仕入れたり、友人の「コレスゴいよ!」という口コミと共に咀嚼したり、といった日々になって行きました。音源を探す場としては基本は中古CDショップですね。あとは、ラジオの公開生演奏をせっせと録音して音源化する、みたいな。


2004年、大学に入った頃くらいから、CDをデータ化してパソコンに取り込むカルチャーがだいぶ身の回りにも侵食して来まして、当時学生寮に入っていたワタクシはこの時点で

「一生かかっても聴ききれない音楽データの山、というか海?」

と対峙することになるわけです。


高校時代、中古屋で散々迷った挙句、ジャケ買いしたCDをハズした時のあの無念な想いがここで報われるわけですね「あ、コレ買いたかったけど諦めたやつだ。」みたいな。


要はCD貸し借り文化が、データ化によって格段に流動性が増した、みたいな感じです。


大学に入ると、まあいろんな催し事とかで、コレまで触れる機会のなかった音楽ジャンル(当時のワタクシにとってはハウスやヒップホップでしたが)が一挙に押し寄せてくるので、「未知の音楽との出会い」という意味では、しばらく欲求は満たされることとなります。その道に詳しい方も身近にいらっしゃるので、聴きどころも教えてもらって一石二鳥、てな寸法です。


ただ、またしばらくすると「出会いたい症候群」が発作的にやってくるんですが、手間と確率を考えたら

「一生かかっても聴ききれない音楽データの山、というか海?」

を延々とシャッフルし続ける方が今考えても効率的だったように思います笑。


多分、当時もコレやんなかったのは

「ジャケ買いしたCDをハズした時のあの無念な想い」というのが実は快感になってたからではなかろうかと笑。


今、iTunesのライブラリに、過去持ってたCDから取り込んだ諸々含めても、22,000曲ありますけど、多分、1/3くらいは一回も最後まで通しで聞いてない曲ありますもん。

最初のイントロが好きになれなくても、最後まで通して聞いて好きになる曲もあることを考えると、音楽データの海を延々とシャッフル機能と共にダイヴする、って方が音楽ファンとしては真摯な態度のように思います笑。なので、定期的にジャケ買いをしたくなるのはコレはもうバクチと同じ、単なる衝動的な欲求なんだと思います。


こうなってくると、


同じ志を持つ同志が集い、ジャケ買い、その他あらゆる手段を講じて調達したそれぞれにとっての未知なる音楽との出会いを共有する会合


というものが定期的に開催されるようになってきます笑


同志の一部は仕事を始めてたりするので、だいたい、三ヶ月に一回くらいのスローペースな会合ですが。皆、相互に音楽ファンとしての同志をリスペクトしてますので、「あいつが唸るくらいの盤を持ってこなければ、、」と、選曲、選盤は真剣そのものです。


さて、そんな楽しい日々も過去のものとなり、今目の前にあるのは、4000万曲とかいう、天文学的なボリュームの音楽データの海であります。


まあ、丸腰で行っても別に溺れるわけじゃないので、適当にシャッフルしてれば良いと思うんですよね、ただまあ、短気な方向けというか、AIがキュレーターがわりになって選曲をアシストする、なんてのも時代の流れとも思います。


そのうち、万人が作曲する時代とかも来るんでしょうけどね。鼻歌入れたらコードつけてくれるアプリとか、ツールとテクノロジーはすでに揃っているので。


最近、お前はどうしてんのよ?という話ですが、原点回帰というか、ラジオで情報仕入れて、ってのがルーチン化したりしてます。


あ、別にヨイショするわけじゃないですが、ライブでご一緒してるSoul MattersのDJクルーの選曲も素晴らしいですよ!流れてるのをその場でShazamして、自分のプレイリストに入れて、、といったこともやってはおります。


ここ最近、定常的に聞いてるのは、ファンだから、というのもありますけど、TBSラジオの「菊地成孔の粋な夜電波」であります。つい最近の放送で、「ベランダに糞害をもたらす図々しいスズメをとっちめたい、というリスナーの悩みに楽曲で答える」というコーナーがあったんですが、その選曲が「シュトックハウゼンのオクトフォニー」笑。番組で流れる音楽のみならずトーク内容も大変質の高い良番組であります。


ではまた!


遍く人に、NUMBOUTDUB EXPERIENCEを、

豊島 考作


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