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百聞は一食に如かず

  • 執筆者の写真: Kosaku Toyoshima
    Kosaku Toyoshima
  • 2018年9月2日
  • 読了時間: 4分

更新日:2019年11月4日

どうも、カケハシ ワタルです。


この記事(帰国子女の娘がクラスで浮いた存在に… 鴻上尚史が答えた戦略とは?)がすごく面白かったんですが、個人的に一番おもしろかった場所を抜粋しますと、

僕がイギリスの演劇学校に留学している時、クラスメイトに寿司が大好きな奴がいました。彼はいつもスーパーの寿司を買って、昼休み、うまそうに食べていました。
 一度、僕のお気に入りの寿司屋に行こうと誘われました。そこは、日本人ではない人達が経営する「なんちゃって寿司屋」でした。彼、オーリーという名ですが、オーリーは「うまい、うまい」とそれは幸福そうに食べました。でも、僕の目の前にあったのは、寿司ではなく「寿司になろうとしている何物か」と「寿司とは違う方向に走り出している食物」でした。
 でも、オーリーは本当の寿司を知らないのですからしょうがないのです。この時、「これは寿司ではない!」とオーリーに叫んでも、オーリーはきょとんとするだけです。そして、もっと本気で叫んだら、間違いなく怒りだすでしょう。「僕の寿司を否定するのか!」と。

百聞は一見に如かず、というか、百聞は一食に如かず、なこのケース、構造的には日々至るところで散見されるものでもあると思います。


例えが良いかわかりませんが、中途採用の人の「前職ではこうだった」というようなのも似た構造で、有無を言わせずその人の世界観にもってかれて、何も言えなくなる状況は、フリースタイル・ファシリテーターを標榜する自分にとっては見過ごせない状況でもあるわけです。


ただ、ふとこの記事を読みながら「これって、あるコミュニティに異分子が入ってきたときに起こるだけじゃなく、同一のコミュニティの意思疎通の現場でも日常茶飯事で起こってることだよね」と思ったわけです。


図解するとこんな感じです。描いてみると今更感ありますけど

普段、我々基本はまあ、コトバの世界でのやり取りが主ですが、真ん中の二人がやり取りしているコトバ、抽象化して図形にしてますが、たとえば「+」という(記号としての)コトバでも、両者のイマジネーションの世界では遠目から見るとまったく違うものになってたり、、とか、それがコンフリクトの元になったりなんてこともザラです。


コトバの世界の限界を感じながらもあがく姿は、それはそれで美しいものが(たまには)ありますけど、このブログも「現代人の仕事に役立つノウハウを広める」ということも旨としておりますので笑、仕事のやり取りの効率化、という意味においては、なんらかの方策を提示せねばならんわけです。


で、この「コトバの世界」と「イマジネーションの世界」を接続するものは?というと、「感覚の世界」しかないと思います。


感覚というと五感、という言葉がすぐ思い浮かびますが、アレ、相当古い分類なんで、一応最新の分類を調べて図に描いてます。


例えば楽器の練習とかやってて、師から「ここはこういう風に演奏するんだよ」と実演を間近で聞いて、全く身体感覚が変わった。なんて経験、もしくは似たような経験、みなさまもあるかと思いますが、クチで説明してダメなら体感しろ、みたいなね。


ここまで書いて、ものすっっごく当たり前というか、陳腐なコトを書いてるような気がしますが、LEGO® SERIOUS PLAY® とかやっぱりすごいですよ。初めて体験したとき、「3次元という手段があったか!」とか相当頭悪い感想笑でしたけど、やっぱり、今まで考えもしなかった、というか認知してなかった感覚を使って意思疎通する快感ってありますよ。


今、意思疎通も(特に文字情報が先だって)デジタル化されて、スピードアップして、てな現代ではありますが、感覚を総動員して意思疎通する、てなプリミティブな営みの可能性はこれからも開拓され続けると思いますね!


そのうち、テレプレゼンスやらが実用段階になって、いろんな感覚がトランスファーできる時代は来ると思いますけど、そのときに備えて、センサー系の新興企業に投資しとけばたぶん100年後くらいには金持ちになれると思います。


と、いうわけで、「境界を土足で横断して相互接続する」をミッションとするファシリテーターにとっては、あらゆる感覚の活性化を通じて架け橋とならにゃあかんよね、という、ある意味基本に立ち返らされるような記事でありました。架け橋を渡る、ということで、カケハシ ワタルに改名しましょうかね。


まあ、この記事も、私のイマジネーションを基本的に言葉で表現する、という矛盾を孕んではおりますが、世界は「光、アレ?」から始まったとか、はじめに言葉ありき、とか言われますので笑


遍く人に、NUMBOUTDUB EXPERIENCEを、

豊島 考作


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