聞くのが得意?読むのが得意?
- Kosaku Toyoshima
- 2018年6月14日
- 読了時間: 4分
更新日:2019年11月4日
フリースタイル・ファシリテーターの豊島考作です。
前回は「会議が盛り上がるエクセル議事録」のご紹介でしたが、今日はもっと小規模なセッションでの取り回しの小ネタです。
「あ〜豊島、今ちょっと5分だけ良い?」
てなフックで始まるアレです。大抵5分で終わったためしがないやつですね。
エクセル議事録は、中〜大規模で少し形式的な、定期的に執り行われる会議が対象ですのでアレはもちろん使えません。(もし自分が逆の立場で、とっさの反応でアレが出てきたら引きますけど、、)
こういう場合に、セオリーとしては
ホワイトボードがある場所で話す
ホワイトボードがなければ、紙(できればA3)とペン(出来れば2色以上)持って落ち着いて話ができる場所に行く
ホワイトボードも、紙もペンも無ければ、PC持って落ち着いて話ができる場所に行く
PCも無ければ、レゴブロック持っていく
こういう流れかと思います。
なぜここまでスケッチできる条件にこだわるかというと、エクセル議事録同様、「話の経過を目でみてわかるように残すことで論点のフォーカス・ポイントがぶれない」こともそうなんですが、「読んで理解するのが得意」な人と、「聴いて理解するのが得意な人」の大きく2通りあるからです。
読んで理解するのは得意だったけど、聴くのはニガテだったアイゼンハワーが大統領になってから、記者会見の応対の酷さでマスコミにボロクソにやられた話は有名ですが、(無意識にでも)聴くのがニガテな人でも、文字で書くと確実に話にケチャップ(catch up)できます。
※ケチャップに反応したアナタはおそらくパルプ・フィクションを見ていて、それもユマ・サーマンを好きになった人でしょう。
※ちなみにアイゼンハワーのくだりは、ドラッカーの「自己探求の時代」に詳しく載ってるので興味のある人はそちらをチェケラ。
ついでに言うと、その人のアウトプットも「喋るのが得意な人」と「書くのが得意な人」の二種類あります。
そんなわけで、情報の発信者と受信者で、それぞれの相性を図示してみましたのがこちらです。

自分は話し手で、相手は聞き手の場合はもはや語り合うだけで良いのでむしろホワイトボードなぞ不要と思います笑。
×になってるところは、あらためて言われるとその通りと思いますが、例えば「いちいち書かんでええから、口で説明しろ!」とか怒られちゃうパターンですかね。
まあ、このマトリクスみたいに人間は竹を割ったようなシンプルな属性を持つ生き物では決してありませんので、要は傾向と系統、何に傾倒しやすいか、の話です。
幸運にも、聞き手と話し手が相見えるような邂逅ばかりではないのが世の常ですので、なるべく話の経過を文字や絵に残して、おいてけぼりな人を作らない方が人生きっと楽しくやれます。
あとついでですが、少人数のセッションのときは、(ほんとは大人数のときもなんですが)なるべくPCみたいなデジタル機器は使わずにアナログな感じでやる方が良いと思います。
かえって下手な文字や絵の方で話を追っていく方が、なんとなく相手も気持ちがほっこりしてオープンマインドになれます笑
あとこの話、ふと始まった会議、みたいな流れで書いちゃいましたけど、普段自分が関わるひとがどんなタイプかをなんとなく頭にいれておくと、ミスコミとかちょっとは減るんじゃないかと思います。
「あ、あの人にはやっぱ直接口で言っといた方がええわ、」みたいな
※ただ、上記「話の経過を見えるようにログっていく」のもあくまでセオリーの話であって、たとえば極力記録に残したくない話とか、絵に書いてしまうと風味が失われるような話(だれそれの人間関係とか)はフェイス トゥ フェイスのダイアログで心の中に留めておくのが粋、ということもありますのでそこは臨機応変に、、
ちなみにここまで書いておきながら、これも「読むのが得意」な人により読まれやすいことを考えると、まあなかなかに矛盾を孕んだことを言っているような気もする今日この頃です。
遍く人に、NUMBOUTDUB EXPERIENCEを、
豊島考作



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